【MQL5】オブジェクトポインタについて

MQL5リファレンス
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そもそも「ポインタ」とは何か?

そもそもポインタとは、データのメモリアドレスを格納する変数のことです。ポインタを使うことで、直接データにアクセスしたり、関数引数としてデータのアドレスを渡したりすることができます。

MQL5のオブジェクトポインタ

一方で、MQL5オブジェクトポインタメモリアドレスを直接指すのではなく、オブジェクトを一意に識別するためのハンドルのようなものとして機能します。

これにより、オブジェクトの管理が効率化され、メモリの安全な操作が可能になります。

オブジェクトポインタの作成は、オブジェクトの記述子を返すnew演算子を使用して行われます。
記述子のサイズは8バイトです。構文的には、MQL5のオブジェクト記述子はC++ポインタに似ています。

しかし、既に述べたようにC++のポインタのように、オブジェクトポインタはオブジェクトのメモリ上の場所を直接指すものではなく、オブジェクト個々の識別番号というようなイメージになります。

オブジェクトポインタの基本構文

オブジェクトポインタを使用するための基本的な構文は以下の通りです。

class MyClass
{
public:
    int value;
};

void OnStart()
{
    MyClass *obj = new MyClass();  // オブジェクトを動的に作成
    obj.value = 10;                // オブジェクトのメンバにアクセス
    delete obj;                    // 使用後にオブジェクトを削除
}

この例では、MyClassのインスタンス動的に作成し、その値を設定しています。
使用後にはdelete演算子メモリを解放しています。
MQL5では、new演算子によって作成されたオブジェクトの記述子を返し、これを使ってオブジェクトにアクセスします。記述子はオブジェクトを一意(他に存在しない)に識別するためのハンドルとして機能し、メモリアドレスを直接指すものではありません。

MQL5のオブジェクトポインタの注意点

MQL5オブジェクトポインタを使用する際には、以下の点に注意が必要です。

  • 有効性チェック: オブジェクトポインタが有効かどうかを常に確認する必要があります。無効なポインタにアクセスすると、プログラムがクラッシュする可能性があります。有効性チェックには、CheckPointer関数を使用します

オブジェクトポインタを使ったサンプルコード

以下に、オブジェクトポインタを使用したサンプルコードを示します。

class MyClass
{
public:
    int value;

    // コンストラクタ
    MyClass(int v) { value = v; }

    // デストラクタ
    ~MyClass() 
    { 
        // ここでリソースを解放する
        Print("MyClassオブジェクトが削除されました"); 
    }
};

void OnStart()
{
    // オブジェクトを動的に作成
    MyClass *obj = new MyClass(10);
    Print("Value: ", obj.value);

    // 使用後にオブジェクトを削除
    delete obj;  // ここでデストラクタが自動的に呼ばれる
    obj = NULL;
}

この例では、MyClassのオブジェクトが動的に作成され、値を設定しています。

使用後にはdelete演算子メモリを解放し、ポインタをNULLに設定しています。また、CheckPointer関数を使用してポインタの有効性を確認しています。MQL5では、new演算子によって作成されたオブジェクトの記述子を返し、これを使ってオブジェクトにアクセスします。

デストラクタの役割

デストラクタ(Destructor)は、クラスのオブジェクトが破棄されるときに自動的に呼び出される特別な関数です。デストラクタクラス名の前にチルダ(~)を付けることで定義されます。デストラクタは、オブジェクトのリソースを解放するために使用されます。具体的には、メモリの解放、ファイルのクローズ、ネットワーク接続の終了などが含まれます。

デストラクタの目的は以下の通りです:

  1. リソースの解放: デストラクタ内でメモリ以外のリソース(ファイルハンドルやネットワーク接続など)を解放する処理を行うことができます。delete演算子メモリの解放を行いますが、それ以外のリソースの解放はデストラクタで明示的に行う必要があります。
  2. クリーンアップ処理: デストラクタは、オブジェクトのライフサイクル(オブジェクトが作成されてから破棄されるまでの期間)の終わりに必要なクリーンアップ処理を行います。これにより、リソースリーク(リソースの無駄な消費)を防ぐことができます。
  3. メッセージの出力: デストラクタ内でログメッセージを出力することで、オブジェクトが削除されたことを確認することができます。これはデバッグやトラブルシューティングに役立ちます。
~MyClass() {
    // ここでファイルやネットワーク接続をクローズする
    if (fileHandle != INVALID_HANDLE) {バイト
        FileClose(fileHandle);
    }
    Print("MyClassオブジェクトが削除されました");
}

デストラクタを定義することで、オブジェクトのライフサイクルの終了時に必要なクリーンアップ処理を自動的に行うことができ、プログラムの信頼性と安定性を向上させることができます。

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