スポンサーリンク
ホーム » MQL5でEA作ろう講座 » 【超入門】MQL5 EA講座 第40回「for文について」【EAの作り方】
a

【超入門】MQL5 EA講座 第40回「for文について」【EAの作り方】

MQL5でEA作ろう講座
スポンサーリンク

前回do-while文について解説しました。

改めて前回の内容をおさらいをしておくと、

  • while文は(ループ継続の条件)が最初に来ているのに対し、do-while文は(ループ継続の条件)が最後に記述されるので、do-while文は、ループ中に行う処理を最低1回は必ず実行する。

  • while文と同様に、ループを終了させる条件記述が{}内になかったり、記述が適切でなかった場合、ループが終了せずに無限ループになってしまう可能性があるので記述には注意する。

ということをお伝えしました。

今回はfor文についてお話ししたいと思います。

スポンサーリンク

for文とは?

for文は、

do-while文や、while文と同じく

「繰り返し処理」命令をする記述の1つです。

do-while文の講座記事の時にも書きましたが、ループ処理させたい回数が決まっている場合や、

do-while文while文よりも発展的なループ記述処理をさせたい時は、for文を使うとよいと思います。

実際、do-while文while文でやれることは、for文でもやれることがほとんどなので、繰り返し処理においてはほとんどがfor文を使われている印象です。

スポンサーリンク

for文の使い方

まずはfor文の文法的構造を見ていきましょう。

for(ループ継続の条件)
{
  //ループ中に実行する処理
}

上記のような構造になっています。

forキーワードを記述した後、()内にループ継続の条件を記述し、{}内にループ中実行する処理の記述を行う。

冒頭に用いるキーワードがforに変わった以外は、while文と構造的には同じですね。

while文と違うところは、()内のループ継続条件の記述方法です。

for文の場合、()内に3つの記述セクションが設けられています。

for(セクション1;セクション2;セクション3)

↑のような形です。

セクション1セクション2の間、セクション2セクション3の間にはセミコロン(;)を入れて区切ります。

セクション1セクション2セクション3にはそれぞれ何を記述すればよいのでしょうか?

次はそれを見ていきましょう。

まずはセクション1から。

セクション1にはループをどの時点から始めるか、を記述する

セクション1にはループをどの時点から始めるか、をを記述します。

(このセクション1の部分を初期化式などと言ったりします)

for(ループをどの時点から始めるか;セクション2;セクション3)
{
}

ここには、ローカル変数を宣言して、そこにループの始点となる値を代入する記述をすることが多いです。変数名はもちろん、好きにつけてよいのですが、慣習的に、

ループ回数に用いる変数名には、慣習的にindex(索引、見出し)やiteration(繰り返し)などを意味する

i

が用いられることが多いです。

for(int i=1;セクション2;セクション3)
{
}

↑ これでループは「i」に代入されている値、すなわち「1」から始まる、という記述になります。

ローカル変数についてはコチラ

セクション2には、ループをどこで終了するか、を記述する

セクション2には、ループをどこで終了するか、を記述します

for(ループをどの時点から始めるか;ループをどこで終了するか;セクション3)
{
}

セクション1セクション2の記述が合わさることによって、

ループの始点と終点が決まります。すなわち、

「~から始まって、・・・までループする」

という記述になるわけです。

for(int i=1;i<=5;セクション3)
{
}

i<=5→(iの値が5より小さいか、5と等しいまで)ループを継続する

という意味になります。すなわち

1から始まり、5までループを継続するということですね。

セクション3には、{}内の処理が終わるごとに行う処理内容を記述する

セクション3には、{}内の処理が終わるごとに行う処理内容を記述します

for(ループをどの時点から始めるか;ループをどこで終了するか;{}内の処理が終わるごとに行う処理)
{
}

{}内の処理が終わるごとに行う処理内容は、インクリメントやデクリメントを使って、1回ループが終わるごとにループ変数である「i」の値を、漸増漸減させていく記述がほとんどです。

インクリメントやデクリメントについてはコチラ

for(int i=1;i<=5;i++)
{
}

i++ すなわち

{}内の処理が終わるたびに、iの値を1づつ増やしていく(=インクリメント)という意味になります。

セクション1セクション3までの記述をまとめて、和訳すると

「1から5までループさせる。{}内の処理が終わるごとに、iの値を1づつ増やしていく」

このような意味になります。

void OnStart()
  {

   for(int i=1; i<=5; i++)
     {
      Print(i);//1,2,3,4,5がログ出力される
     }

  }

↑はiをインクリメントによって漸増させていくパターンです。

{}内のPrint(i);という処理がおわるごとに、iの値が1,2,3…と1づつ増えていきます

デクリメントの場合は・・・↓

void OnStart()
  {

   for(int i=5; i>=1; i--)
     {
      Print(i);//5,4,3,2,1がログ出力される
     }

  }

となります。

{}内のPrint(i);という処理がおわるごとに、iの値が5,4,3…と1づつ減っていきます(=デクリメント

実際にMQL5 Program Fileをチャートに挿入して、挙動を見てみましょう。

最初が、インクリメントの場合、次がデクリメントの場合です。↓

それぞれ、「1,2,3,4,5」「5,4,3,2,1」という予想通りの結果がログ出力されました。

スポンサーリンク

おまけ1 -ループ回数に用いる変数名について-

先ほど、

ループ回数に用いる変数名には、慣習的にindex(索引、見出し)やiteration(繰り返し)などを意味する

i

が用いられることが多い、と書きました。

ソースコードをほかの人に見せるときや、共同開発をすような時に、共通理解を得るのが早くなりやすい一方で、

i

一文字だけではエディタ内を検索しても、多数ヒットしてしまい、いかにも使い勝手が悪い!

という側面もあります。

個人的には、繰り返し構文であるというイメージが湧きやすい「i」を頭文字に使いつつ、例えば「iCounter」 「iLoop」などの、 1文字以上の変数名をつけるのが良いのではないかな、と考えています。

スポンサーリンク

おまけ2  -()内の記述省略について-

for文の()内のセクション1セクション3の記述は、実は省略することも可能です。

ただし、各セクションを区切るセミコロンは必ず記述する必要があります。

void OnStart()
  {

   for()
     {
     
      Print(i);//semicolon expectedというエラーが発生する

     }

  }

↑これはだめだけど・・・

void OnStart()
  {

   for(;;)
     {
     
      //コンパイルエラーは発生しない

     }

  }

↑これはコンパイルが通ります。

セクション2である、ループの終点を指定する記述がない場合、while文do-while文でも書いてきたような無限ループが発生します

void OnStart()
  {

   for(int i=0;;i++)
     {
     
      Print(i);//無限ループ発生

     }

  }

動画のような無限ループにしないために、

for文セクション2で終点を指定しない場合は、{}内にループを離脱させるための記述を別途する必要があるでしょう。

いずれにしても、オマケ項目で書いていることからもわかる通り、セクション1セクション3の記述のいずれかを省略することは特殊です。あまり使うことはないでしょう。

スポンサーリンク

おまけ3 -セクション1とセクション3に複数の変数を設置-

これも、特殊な例だという前提で読んでほしいのですが、

セクション1(ループの始点を記述する部分)

セクション3({}内の処理が終わるごとに行う処理を記述する部分)に複数の変数を設置することができる、という例も紹介したいと思います。

void OnStart()
  {

   for(int a1=1,a2=2;a1<=5;a1++,a2+=2)
     {
     
      Print("a1=",a1,"a2=",a2);

     }

  }

セクション1

a1=1 と a2=2

という変数を宣言し、それぞれに1と2を代入しました。

複数の変数を宣言する場合は、変数変数の間にコンマを記述します。

セクション2のループ終点は

a1<=5 すなわち a1が5になるまでループする、とします。

セクション3の{}内処理終了後の処理記述に関しては、

a1++、すなわちa1を1づつ増加させる

a2+=2は a2+2と同じ意味ですから、すなわちa2を2づつ増加させる

という意味になります。

これをPrint関数でログ出力させると・・・

a1が「1,2,3,4,5」

a2が「2,4,6,8,10」

とログ出力される結果になりました。

スポンサーリンク

まとめ

今回はfor文について解説しました。

今回の記事では以下のことを学びました。

  • for文は、()内のループ継続条件の記述が(1) ループの始点を記述するセクション(2)ループの終点を記述するセクション(3) {}内処理終了ごとの処理を記述するセクション の3つのセクションに分かれる。

  • for文の()内のセクション1セクション3の記述は、省略することも可能。(ただし特殊な記述である事、無限ループが発生する可能性があることに留意する)

今回は以上になります。

最後までお読みいただきありがとうございました<m(__)m>

【超入門】MQL5 EA講座 第39回「do-while文について」【EAの作り方】

             →【超入門】MQL5 EA講座 第41回「breakとcontinue」

関連用語リンク集

MQL5FX関連の用語リンク集です。
当サイトでは、元々わからない言葉や概念に出くわしたら、すぐその言葉に立ち戻れるよう、かなり細かく内部リンクを張り巡らせており、多様な用語を網羅しています。

興味のある内容に直接アクセスし、疑問の解決にお役立ていただければと思います。

スポンサーリンク
MQL5でEA作ろう講座
スポンサーリンク
シェアする
エムキューエルをフォローする
スポンサーリンク
【超入門】MQL5 でEAを作ろうブログ

コメント

タイトルとURLをコピーしました