【MQL5】エキスパートアドバイザーの性能を引き出す!フォワードテストの基礎

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フォワードテストについて-はじめに-

システムトレードを成功させるためには常に市場に合わせて戦略を改善していくことが大切です。MQL5EAを作ることは、この目標達成のための一つの手段な訳ですが、ただ作っただけでは十分ではありません。

開発したEAが「実際の市場でどう動くか」を知ることが重要であり、ここでフォワードテストの役割が注目されます。

「実際の市場でどう動くかを知る」為の手段として、バックテストという手法もあるのですが、バックテストが過去のデータを使って戦略を検証するのに対し、フォワードテストは現在の市場データを使って、これからのパフォーマンスを予測します。

フォワードテストを行う事によって、EAがこれからの市場の変動にどう対応するかを把握することができます。

EAを実際に運用するにあたっては、バックテストフォワードテストを行い、双方の結果を検証する事が不可欠になってきます。

バックテストに関しては↓の記事で詳しく解説していますのでご参照ください。

フォワードテストのやり方をマスターすれば、EAが「実際の市場でどう動くか」を確認する事が出来るようになります。

それに伴いEAの強みや改善点を見つけ出し、それに基づいてEAにアップデートを加えることができるようになります。

この記事では、フォワードテストの基本から応用までをわかりやすく解説し、皆さんのトレード戦略を一段上に引き上げる手助けをしたいと思います。

分かりやすい説明を心掛けましたので、是非今回も楽しんで読んでいただければと思います。

フォワードテストとは何か?

そもそもフォワードテストとは何か?

という事を改めて説明していきたいと思います。

簡単に言うと、トレーディングで使うEAを、今の市場で試してみるテストのことです。

バックテストが過去のデータを使ってEAの性能をチェックするのに対し、フォワードテストでは「今、この瞬間」のデータを使います。

これにより、EAが現在の市場状況にどれだけ適合しているのか、を測ります。
フォワードテストのいいところは、EAが本当に現実の市場でうまく働くかどうかを見極めることができることです。

これは、システムトレーディングにおいて非常に大切なことで、自分のトレーディング戦略をより信頼できるものにしてくれます。

フォワードテストの実施方法

このセクションではフォワードテストの実施方法について解説していきますが、

大前提として、フォワードテストの前にまず過去の市場データに基づいて戦略をバックテストし、それから実際の市場でフォワードテストを実施する、というのが基本の流れとなります。

バックテストで利益がでていないEAフォワードテストに回す意味はありません。

過去の相場で利益にならなかったEAが、現在の相場から急に利益をはじき出す、という根拠は何もない訳で、素直に取引手法そのものか、パラメータ等の修正を行いまずはバックテストで利益を出せるEAを作る事が先決です。

過剰最適化(オーバーフィッティング)により、バックテストで現実的に達成しえない好成績が出てしまう危険性、という可能性もあるのですが、過剰最適化(オーバーフィッティング)についてはこの記事の後半「過剰最適化(オーバーフィッティング)とは?」セクションで解説したいと思います。

一般的なフォワードテストのプロセス

一般的なフォワードテストのプロセスは、基本的に以下のステップに従います。

1:まず、試験したいトレーディング戦略を選定します。

2:次に、リアルタイムの市場データにアクセスできるトレーディングプラットフォームを用意し、選定した戦略を適用します。

3:そしてその後、市場が開いている間、戦略がどのように機能するかを観察し、必要に応じて調整を行います。

当サイトはプログラミング言語MQL5を使って開発したEAによるシステムトレード情報を多く提供しているサイトですので、リアルタイムの市場データにアクセスできるトレーディングプラットフォームは

メタトレーダー5MT5)を例にして説明していきます。

メタトレーダー5(MT5)を使ったフォワードテストの実施手順

MT5でのフォワードテストを実施するにあたっては、当然の事ですがMT5をインストールする必要があります。

MT5のインストール手順に関しては下記の記事をご参照ください↓

MT5には通常のデモアカウントと実際の取引アカウント、二種類のアカウントが用意されています。

フォワードテストはあくまでEAを実運用する前段階作業な訳ですから、実際の取引アカウントを使い、実際の資金を危険にさらすわけにはいきません。

必然的にFX会社にデモアカウントを開設して、そのデモアカウントからMT5EAを動かし、フォワードテストを実施する事になります。

※下記のページリンクに、取引プラットフォームとしてメタトレーダー5MT5)を採用している数少ない国内業者の1つ、外為ファイネストでのデモアカウント解説方法を掲載しているので参考にして頂ければと思います。

その後、EAをアクティブ化し、リアルタイムの市場データでのパフォーマンスを監視します。

メタトレーダー5(MT5)でのEAアクティベーション化手順

EAのアクティベーション化とは、簡単に言えばEAを実際に動かすようにする為の作業です。

メタトレーダー5MT5)でのEAアクティベーション化は以下の手順で行われます。

MT5を開く

まずはMT5のアイコンをクリックして、インストールしたMT5プラットフォームを起動させます。

ナビゲーターウィンドウを開く

画面の左側にある「ナビゲーター」ウィンドウを開きます。

EAの選択

ナビゲーターウィンドウの「エキスパートアドバイザー」セクションで、使用したいEAを選択します。

選択したEAを適用したい通貨ペアのチャートにドラッグアンドドロップします。

EAの設定を確認

EAの設定画面が表示されるので、パラメータや設定を確認し、必要に応じて調整します。

EAを有効化

MT5の設定共有タブ内の「アルゴリズム取引を許可」箇所にチェックが入っているのを確認後、「OK」ボタンをクリックして設定を保存し、EAを有効化します。

OKボタンを押した後、チャートの右側:EAの名前が書かれている横のマークが青色になっており、

ツールバーの「アルゴリズム取引」ボタンが緑色になっていれば自動取引が許可されています↓

逆に↓の画像のように

チャートの右側:EAの名前が書かれている横のマークが灰色になっており、

ツールバーの「アルゴリズム取引」ボタンが赤色になっている場合、自動取引が許可されていない事を示しています。

この時は「アルゴリズム取引」ボタンをクリックする事によって「アルゴリズム取引」ボタンが緑色に切り替わり、自動取引が許可されたモードに切り替わります。

これにてEAのアクティベーション化は完了です。

EAのパラメータ設定や市場条件に注意を払いながら、EAがどのように動作するかを経過観察し・評価します。

フォワードテスト中に得られたデータを利用して、戦略の有効性を分析し、必要に応じて調整を行うことが重要です。

フォワードテスト中に得られたデータを用いてトレーディング戦略の有効性を分析

フォワードテストは、やって終わりのものではありません。

フォワードテスト中に得られたデータを用いてトレーディング戦略の有効性を分析し、調整を行う事によって、EAを実運用させる段階に持っている事が最終目的です。

その為には、いくつかの重要な側面に注目する必要があります。挙げていけばキリがないのですが、ここでは重要な点に絞って解説していきたいと思います。

EAの戦略が生成する取引の質と量を確認し、検証する

まず、フォワードテストのデータを分析する際に重要なのは、戦略が生成する取引の質と量です。

たとえば、EAが頻繁に取引を行っているが利益が少ない、または損失が多い場合、エントリー条件をより厳格にするか、特定の市場条件下での取引を避けるように調整することが考えられます。

逆に、取引の頻度が非常に低い場合は、エントリー条件を緩和することで機会を増やすことができるかもしれません。

リスク管理が適切になされているかを確認し、検証する

次に、戦略におけるリスク管理の側面を見ることも重要です。

たとえば、ストップロスやテイクプロフィットのレベルが市場のボラティリティに適切に合わせられているかどうかを検討します。市場の変動が大きい場合、より広いストップロスを設定することで突発的な価格変動による損失を避けることができます。

また、利益が出ている取引に対しては、テイクプロフィットを動的に調整することで利益を最大化することも可能です。

※テイクプロフィットの動的に調整に関しては下記の記事群も参考になるかと思います↓

MQL5 EA講座 第81回「動的ストップロスの一例」

MQL5 EA講座 第98回「動的トレーリングストップについて」

※資金管理などの手法については下記の記事群も参考になるかと思います↓

特定の市場条件や時間帯でのパフォーマンスに着目する

さらに、特定の市場条件や時間帯でのパフォーマンスに着目することも有効です。

戦略が特定の通貨ペアや市場時間帯においてより良い結果を出している場合、その条件下での取引を重視するように調整することができます。

逆に、一貫して損失が出ている条件では、その条件下での取引を避けるか、戦略を見直す必要があるかもしれません。

このように、フォワードテストのデータを詳細に分析し、戦略の弱点や改善の余地を見つけ出すことが重要です。

データに基づいて調整を行うことで、戦略の全体的なパフォーマンスを向上させ、長期的な利益を追求することができます。

バックテストとフォワードテストの結果が一致している場合

バックテストフォワードテストの結果が一致している場合、現在の市場環境に対しても同様に効果的である可能性が高いです。可能であれば、以下のような検証を行い実運用へ向けた準備を進めていきましょう。

市場状況の変化の監視

より長期にわたって戦略のパフォーマンスが安定しているかどうかを確認します。

市場の大きな変化があった場合に「戦略がどのように対応するか」を特に注意深く観察します。

リスク管理の最適化

リスク管理のパラメータを調整し、市場の変動が大きい場合でも安定したパフォーマンスを維持できるか検証します。

市場条件の多様化

異なる通貨ペアや市場条件での戦略の効果をテストして、その適応性を確認します。

バックテストとフォワードテストの結果が大きく乖離している場合

バックテストフォワードテストの結果が大きく乖離している場合、具体的に言えばバックテストでは良好であった成績が、フォワードテストでは芳しくない成績である・・・といった場合、仮説としては戦略は過去の市場条件には適していたが、現在の市場条件には適応できていない、またはバックテストの段階で過剰最適化(オーバーフィッティング)させてしまっている事が原因として考えられます。

以下のような検証方法を試し、原因を特定し調整を加えるか、あるいは戦略面から抜本的に考え直す必要もあるでしょう。

市場条件の変化分析

去の市場状況と現在の市場状況を比較し、その違いを分析します。特に、市場のボラティリティや主要な経済イベントに着目します。

戦略パラメータの再評価

戦略のエントリーとエグジット条件を再評価し、現在の市場環境に合わせてパラメータを調整する必要があるか検討します。

市場の特定時期でのテスト

現在の市場環境に似た過去の期間でバックテストを再実行し、戦略のパフォーマンスを評価します。

バックテストフォワードテストの結果が一致している場合、乖離している場合、どちらのケースであれ、市場環境の継続的な監視と戦略の柔軟な調整が重要であることに変わりはありません。

市場環境の継続的な監視と戦略の柔軟な調整を絶えず行う事によって、戦略が市場の変動に対してどれだけ堅牢であるか、また適応する能力がどれだけあるかを理解し、長期的な成功につなげることができます。

過剰最適化(オーバーフィッティング)とは?

過剰最適化(オーバーフィッティング)とは、トレーディング戦略やEAが過去の市場データに対して過度に特化してしまう現象です。

具体的には、戦略が過去の特定の市場条件やデータに対して非常に効果的であるように見えるが、未来の市場データや変化する市場条件にはうまく対応できない状態を指します。

過剰最適化(オーバーフィッティング)は、過去のデータに基づいて戦略を「過度に調整」することにより、その戦略が現実の市場で実際にはうまく機能しないリスクが高くなることを意味します。

これは、市場のランダム性や不確実性を考慮せず、過去のデータに完璧に合わせようとすることによって生じます。

この現象は、特にバックテスト中に起こりやすく、バックテストの結果が実際の市場パフォーマンスを過大評価する原因となります。

過去の市場データというのは、答えがわかっている答案のようなものです。その答えに合わせてEAを作ってしまうという事は無意識にやってしまいがちです。

例えば、EAが特定の通貨ペアの特定の年のデータに基づいて最適化されたとします。

その年が特にトレンドが強かった場合、EAはトレンド市場に極めて効果的な戦略を採るかもしれません。しかし、市場がレンジ相場に移行した場合、EAは損失を生み出す可能性が高くなります。これは、EAが選択したデータセットに「過剰にフィット」してしまい、他の市場状況への適応性が低いためです。

このような過剰最適化(オーバーフィッティング)を避けるためには、リアルタイムの市場データや様々な市場条件を考慮した戦略の開発とテスト、すなわちフォワードテストが重要である、という事がお判りいただけたのではないかと思います。

まとめ

今回はフォワードテストについて解説しました。

フォワードテストは、トレーディング戦略やエキスパートアドバイザー(EA)の効果をリアルタイムの市場環境で評価するための重要なプロセスです。

この記事では、フォワードテストの基本的な概念から、メタトレーダー5MT5)を使用してEAをアクティブ化しテストを行う具体的な手順までを詳細に説明しました。

フォワードテストを通じて、EAの戦略が実際の市場条件下でどのように機能するかを理解することができます。

取引の質と量、リスク管理の適切さ、さまざまな市場条件や時間帯でのパフォーマンスなど、多角的な分析を行うことで、戦略の有効性をより深く評価することが可能です。

また、バックテストの結果とフォワードテストの結果を比較することで、戦略の堅牢性と市場適応性をより詳細に理解することができます。

市場状況の変化に応じてリスク管理を最適化し、市場条件の多様化に対応することで、戦略をさらに強化することが可能です。

このプロセスは、トレーディング戦略の有効性を確認し、必要に応じて調整を行うために不可欠です。MT5を使用したフォワードテストは、これらの目標を達成するための強力なツールであり、長期的なトレーディングの成功に寄与する事でしょう。

今回は以上とさせていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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※当サイトでは、プログラミング経験ゼロの方でも、プログラミングの基礎から学べる

<MQL5でEAを作ろう講座>

をメインコンテンツとして展開しています。

【言語基礎編】

【中級実際にEAを作ろう編】

【発展編・MT5用EAを作る工程をカスタマイズしていく】

第0回から、順を追って勉強していけばプログラミングの経験がなくてもMQL5を使って、MT5用のEAが作れるように書いています。最初は難しいと感じるかもしれませんが、繰り返し勉強していく事で自然とスキルが身についていくはずです。興味ある方は是非ご覧ください。

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