- そもそもタイムゾーンとは何か?
- タイムゾーンはどのように決められるのか?
- それぞれのタイムゾーンについて
- UTC±00:00 – 西ヨーロッパ時間(WET)
- UTC+01:00 – 中央ヨーロッパ時間(CET)
- UTC+02:00 – 東ヨーロッパ時間(EET)
- UTC+03:00 – モスクワ時間(MSK)
- UTC+04:00
- UTC+05:00
- UTC+06:00
- UTC+07:00
- UTC+08:00 – 中国標準時間(CST)
- UTC+09:00 – 日本標準時間(JST)
- UTC+10:00 – オーストラリア東部標準時間(AEST)
- UTC+11:00
- UTC+12:00 – ニュージーランド標準時間(NZST)
- UTC−01:00
- UTC−02:00
- UTC−03:00 – 南米東部標準時間(BRT)
- UTC−04:00 – 大西洋標準時間(AST)
- UTC−05:00 – 東部標準時間(EST)
- UTC−06:00 – 中部標準時間(CST)
- UTC−07:00 – 山岳部標準時間(MST)
- UTC−08:00 – 太平洋標準時間(PST)
- UTC−09:00 – アラスカ標準時間(AKST)
- UTC−10:00 – ハワイ・アリューシャン標準時間(HAST)
- UTC−11:00
- UTC(協定世界時)は「グリニッジ標準時」(GMT)は同じもの?
- MQL5を利用したシステムトレードとタイムゾーンについて
そもそもタイムゾーンとは何か?
タイムゾーンとは、地球を24の区域に分け、それぞれの区域で同じ時間が使われるようにしたものです。
地球は一日に一回、自転していて、この自転によって日の出と日没が起こります。
しかし、地球のどの部分も同時には昼間にならないため、タイムゾーンが必要になります。
想像してみてください。
もしタイムゾーンがなければ、全世界で同時に12時という事態が起こります。
そうなれば真夜中なのに「昼」の12時だと言っている地域も出てきてしまい、大きな混乱を招くことでしょう。
タイムゾーンはどのように決められるのか?
では、タイムゾーンはどのように決められるのでしょうか?
「グリニッジ標準時」(GMT)とは?
基準となるのは、イギリスのグリニッジ天文台を通る経度で、これをグリニッジ標準時(GMT)と呼びます。
イギリスのグリニッジでは、昼の12時がちょうど太陽が最も高い位置に来る時です。
このGMTを基準にして、地球を東西に24の帯に分け、それぞれで1時間ずつ時間がずれるようにしています。
例えば、日本はGMTよりも9時間進んでいるため、「日本標準時」(JST)はGMT+9時間となります。
ただし、国や地域によっては、タイムゾーンの境界がまっすぐではなかったり(地理や政治の理由による)、夏時間(日光をより効率的に利用するために採用される制度)などの要因で時間が変更されることもあります。
※夏時間については↓の記事をご参照ください
簡単に言えば、タイムゾーンは私たちが太陽の位置に基づいて合理的な日常生活を送れるようにするための、地球上の「時間の地図」のようなものです。
※プログラミング言語MQL5ではTimeGMT関数を使って、GMT時間を取得する事ができます。
TimeGMT関数については↓の記事をご参照ください
それぞれのタイムゾーンについて
タイムゾーンは地球をぐるりと周る想像上の線で、それぞれの地域がどの時間を使うかを決めるために設けられています。
タイムゾーンは通常、UTC(協定世界時)を基準として設定され、UTCからの時差で表示されます。以下は24のタイムゾーンと、それぞれの日本語による通称、そして簡単な説明です。
UTC±00:00 – 西ヨーロッパ時間(WET)
- GMTが0時のとき、ここも0時です。イギリスやポルトガルなどが該当します。
UTC+01:00 – 中央ヨーロッパ時間(CET)
- GMTが0時のとき、ここは1時です。フランスやドイツなど、ヨーロッパ中心部の多くの国が使用します。
UTC+02:00 – 東ヨーロッパ時間(EET)
- GMTが0時のとき、ここは2時です。ギリシャやエジプトなどが該当します。
UTC+03:00 – モスクワ時間(MSK)
- GMTが0時のとき、ここは3時です。ロシアのモスクワやイラクが使います。
UTC+04:00
- GMTが0時のとき、ここは4時です。アラブ首長国連邦(UAE)などが該当します。
UTC+05:00
- GMTが0時のとき、ここは5時です。パキスタンやロシアの一部が使用します。
UTC+06:00
- GMTが0時のとき、ここは6時です。カザフスタンやバングラデシュが該当します。
UTC+07:00
- GMTが0時のとき、ここは7時です。タイやインドネシアの一部が使います。
UTC+08:00 – 中国標準時間(CST)
- GMTが0時のとき、ここは8時です。中国本土やシンガポール、台湾がこの時間帯を採用しています。
UTC+09:00 – 日本標準時間(JST)
GMTが0時のとき、ここは9時です。日本全国が該当します。
<参照>
UTC+10:00 – オーストラリア東部標準時間(AEST)
- GMTが0時のとき、ここは10時です。オーストラリアの東部がこのタイムゾーンを採用しています。
UTC+11:00
- GMTが0時のとき、ここは11時です。ソロモン諸島やミクロネシアが使います。
UTC+12:00 – ニュージーランド標準時間(NZST)
- GMTが0時のとき、ここは12時です。ニュージーランドやフィジーがこの時間帯に属します。
UTC−01:00
- GMTが0時のとき、ここは前日の23時です。アゾレス諸島などが使用します。
UTC−02:00
- GMTが0時のとき、ここは前日の22時です。南大西洋上のいくつかの島々で使われます。
UTC−03:00 – 南米東部標準時間(BRT)
- GMTが0時のとき、ここは前日の21時です。ブラジルの一部やアルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイの一部がこのタイムゾーンにあたります。
UTC−04:00 – 大西洋標準時間(AST)
- GMTが0時のとき、ここは前日の20時です。カナダの大西洋岸やベネズエラがこのタイムゾーンを使います。
UTC−05:00 – 東部標準時間(EST)
- GMTが0時のとき、ここは前日の19時です。アメリカ合衆国の東海岸やカナダの一部が含まれます。
UTC−06:00 – 中部標準時間(CST)
- GMTが0時のとき、ここは前日の18時です。アメリカ合衆国の中部やメキシコの一部がこのタイムゾーンです。
UTC−07:00 – 山岳部標準時間(MST)
- GMTが0時のとき、ここは前日の17時です。アメリカ合衆国の山岳部地帯が該当します。
UTC−08:00 – 太平洋標準時間(PST)
- GMTが0時のとき、ここは前日の16時です。アメリカ合衆国の西海岸やカナダの一部がこのタイムゾーンに属します。
UTC−09:00 – アラスカ標準時間(AKST)
- GMTが0時のとき、ここは前日の15時です。アラスカ州がこの時間帯を使用します。
UTC−10:00 – ハワイ・アリューシャン標準時間(HAST)
- GMTが0時のとき、ここは前日の14時です。ハワイ州やアリューシャン諸島の一部が該当します。
UTC−11:00
- GMTが0時のとき、ここは前日の13時です。アメリカ領サモアや国際日付変更線の西にある小さな地域が使用します。
これらのタイムゾーンは、世界を時差で分けるために使われており、地球の自転によって異なる地域が日光を受ける時間が違うために設定されています。それぞれのタイムゾーンには独自の名称や略称があり、国や地域によっては夏時間(Daylight Saving Time)を採用している場合もあり、その期間はタイムゾーンの時差が1時間変わることがあります。
UTC(協定世界時)は「グリニッジ標準時」(GMT)は同じもの?
UTC(協定世界時)とグリニッジ標準時(GMT)は、しばしば同じものとして扱われますが、実際には異なるものです。
GMTは、かつては時間測定の国際的な基準でした。
イギリスのグリニッジ天文台での平均太陽時を基にしており、この経度の線を基準に世界の時刻が決められていました。しかし、GMTは天文学的な観測に基づいており、地球の自転の不規則性による時間のわずかな変動が含まれています。
一方で、UTCはより精密な「原子時計」に基づいて定義されています。原子時計は、原子の振動を利用して、非常に一貫性があり安定した時間を測定します。これにより、UTCはGMTよりも正確な時間基準となっており、現代の国際的な時間の標準として使われています。
両者の主な違いはその精度です。日常生活においては、ほとんどの場合、GMTとUTCは同じ時刻を指し示しているため、交換可能と見なされますが、高度な時間測定が求められる分野ではUTCが優先されます。例えば、航空業界や科学的研究、GPS技術などはUTCを使用します。
MQL5を利用したシステムトレードとタイムゾーンについて
当サイトでは、FXのシステムトレードに特化したプログラミング言語であるMQL5についての情報を発信している訳ですが、
MQL5でシステムトレードを行うにあたり、タイムゾーンの理解は不可欠です。これは、世界各地の金融市場が異なる時間に開いているためです。
例えば、東京市場が開くのは日本標準時間(JST)の午前9時、一方、ニューヨーク市場はアメリカ東部標準時間(EST)で午前9時30分にオープンします。
MQL5を利用すると、これらの市場が開いている時間をプログラム上で正確に把握し、自動的に取引を行うことができます。
また例えば、もし東京市場の開始と同時に特定の取引戦略を実行したい場合、そして我々がアメリカに住んでいると仮定しましょう。
ここでもタイムゾーンの理解が重要となります。
なぜなら、アメリカにおけるローカル時間では東京市場が開く時間は前日の夕方か夜になるからです。
従って、EA(エキスパートアドバイザー)は、タイムゾーンを考慮に入れて、適切な時間に自動で取引を開始するよう設定する必要があります。
さらに、経済指標の発表や重要なニュースイベントもタイムゾーンに基づいてスケジュールされます。これらのイベントは市場のボラティリティ(価格変動の激しさ)を引き起こし、大きな取引機会を提供することがあります。
タイムゾーンを正しく理解しておくことで、これらのイベントが発生する正確な時間に自動取引システムが対応できるようになります。
例えば、アメリカの雇用統計がESTの午前8時30分に発表されたとき、JSTのタイムゾーンでは深夜の発表となります。この発表があなたの取引戦略に大きな影響を及ぼす場合、MQL5のプログラムを使ってその時間に自動で反応できるように設定することができます。
MQL5でのトレードは、全世界の時間を把握することで、最大限に活用することができるようになります。
EA(エキスパートアドバイザー)をはじめとした、自動取引システムを世界中の市場動向と同期させるためには、タイムゾーンの理解が不可欠であることを覚えておいてください。
<参照>
TimeCurrent関数/TimeLocal関数/TimeTradeServer関数/TimeToString関数/UNIXタイム/タイムスタンプ/datetime型/iTime関数/StringToTime関数/ENUM_TIMEFRAMES/TimeToStruct関数/GetTickCount関数/MqlDateTime構造体/GetTickCount関数/TimeGMT関数/夏時間/ローカル時間
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※当サイトでは、プログラミング経験ゼロの方でも、プログラミングの基礎から学べる
をメインコンテンツとして展開しています。
第0回から、順を追って勉強していけばプログラミングの経験がなくてもMQL5を使って、MT5用のEAが作れるように書いています。最初は難しいと感じるかもしれませんが、繰り返し勉強していく事で自然とスキルが身についていくはずです。興味ある方は是非ご覧ください。
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